開催概要

実行委員長ご挨拶GREETING

撮影:伊藤彰紀

この数年間、私たちは “生きること”、そしてさまざまな生命の存在について深く考えてきました。持続可能な社会を考え、地球の環境全体へも意識を向けることになりました。こうした社会背景を踏まえ、「六本木アートナイト2023」では、東京という大都市にある六本木の街で、人間だけでなく、動物や昆虫、植物などさまざまな生きものがいかに命を育み、どのような生態系で共生しているのかを、アート作品やパフォーマンス作品を通して考えます。題して「都市のいきもの図鑑」。

メインアーティストとしては、2022年に世界最大の芸術祭ドクメンタに参加した栗林隆+Cinema Caravanが、全世界のエネルギーとその循環をテーマにした大作を六本木ヒルズアリーナに出品。国立新美術館、東京ミッドタウンには自然界や動物と人間の関係を斬新な視点で作品化してきた鴻池朋子の大型作品を展示します。その他、不思議な動物、可愛い動物など街のなかにいろいろな生命を発見することができるでしょう。

自然界の大いなる営みや循環という視点から、都市に生きる命を想像することで、意識していなかった多様な繋がりが見え、みなさんも六本木という街の空間に満ちる、前向きに生きるためのエネルギー を感じていただければ幸いです。

六本木アートナイト実行委員長
片岡 真実(森美術館 館長)