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小山登美夫ギャラリー

小山登美夫ギャラリー

©︎Naoki Koide

小出ナオキ展「イオニコニアン:生まれなかった王国の遺構」

2023年5月20日(土)〜6月17日(土)
11:00 〜 19:00 日月祝 休
小山登美夫ギャラリー六本木
入場無料
http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/koide2023/

陶芸による立体作品をメインに、ドローイング、新たな試みとなるミクストメディアの平面作品を発表。すべて新作となります。

展覧会タイトル「イオニコニアン」は実際には存在しない時代の名称であり、小出の造語です。「生まれなかった王国の遺構」、自分以外には見えない、見えなくてもいい、フィクション、ファンタジーの世界という意味合いがこめられています。

小出は、本展の新作において「他者の存在や目を気にせず、自分の心の表れを正直に表現」するようになりました。

新作の大きな塔のような作品「聖遺物」は、はじめは「骨壺」のイメージから、手を動かし、自身の中の気持ちの対話をすることにより、だんだん大きく、塔や遺跡、チェスのキングやクィーンのようなものができたと言います。通底する「家族」という大きなテーマをあえて説明的、直接的でない、いつどこのものかわからないような「家族の魂の器」という抽象的な形に昇華しています。

そのきっかけとなったのは、ここ数年行っているこどもみらい園「アート室」での、発達に悩みをかかえる子どもたちとのセッション。子どもたちが自分の欲する色や形や動きで作品を作り、他者の理解を介在させない姿勢は、小出自身のバイアスを解放させ、作品制作の余地を大きく広げました。

また、制作での「負荷や制約」も大事な要素ととらえるようになりました。
大きな作品は分割して、真ん中のパーツは薪釜で焼き、他はガスで焼成し、それぞれのパーツで違う手法をとる。また下絵具のほか釉薬も使い、一つのオブジェに違う色合いや印象をいれていくことで、その負荷に見合っただけの理由と説得力がそなわり、自身の限界を何倍も飛び越したものが現れてくる。

思考のバイアスを超え、物理的な負荷から生まれた、ありそうでない小出の壮大で楽しい作品世界。まるでパラレルワールドに迷い込んだように私たちの想像力を刺激し、新たな視点をもたらしてくれるでしょう。
※営業時間等の最新情報については、各ギャラリー・施設のウェブサイトをご覧ください。
[営業時間]
5/27(土) 11:00〜19:00
5/28(日) 休廊
[場所]
東京都港区六本木6-5-24 complex665 2F
[電話]
03-6434-7225
[URL]
http://tomiokoyamagallery.com