開催プログラム一覧

03b

メインプログラム

鴻池朋子《狼ベンチ》 メインプログラム

2022
W1.9 x D0.8 x H1.1m
FRP、水性塗料

[日時]
5/10(水)~5/28(日) 10:00~18:00
※先行展示
※毎週金・土曜日は10:00~20:00
※休館日:毎週火曜日
5/27(土) 10:00~5/28(日) 18:00
[場所]
国立新美術館
[参加料]
無料
野生動物に深い関心をもつ鴻池にとって、狼は特別なモティーフのひとつです。近年鴻池は、害獣として駆除されたさまざまな動物の毛皮を展示に使っていますが、それもまた、当時モンゴルで年間何万匹も殺されていたという狼から始まりました。日本の狼信仰をはじめ、世界各地の神話や宗教に登場する狼は、日本の山間部の生態系の重要な要素だったにもかかわらず、有害な動物として絶滅させられました。しかし狼は、高度な社会性をもち、遊ぶことに貪欲な、愛情深い動物であり、遠吠えでかなりの意思疎通をすることもできます。《狼ベンチ》に座って狼の目線を獲得し、鴻池がパフォーマンスで試みたような遠吠えをしてみてはどうでしょうか。世界に臨む感覚が刷新され、一匹の動物としての経験が始まるかもしれません。

アーティスト情報

鴻池朋子

絵画、彫刻、パフォーマンスなど様々なメディアと、旅によるサイトスペシフィックな表現で芸術の根源的な問い直しを続けている。
近年の個展:2009 年「インタートラベラー 神話と遊ぶ人」東京オペラシティアートギャラリー、鹿児島県霧島アートの森美術館、2016年「根源的暴力」神奈川県民ホール、群馬県立近代美術館/芸術選奨文部科学大臣賞、2018年「Fur Story」Leeds Arts University、「ハンターギャザラー」秋田県立近代美術館、2020年「 ちゅうがえり」アーティゾン美術館/毎日芸術賞受賞、2022年「みる誕生」高松市美術館、静岡県立美術館など。
グループ展:2016年「Temporal Turn」スペンサー美術館・カンザス大学自然史博物館、2017年「Japan-Spirits of Nature」ノルディックアクバラル美術館、2018年「ECHOES FROM THE PAST」シンカ美術館、2022年「Story-makers」シドニー日本文化センターなど。著書に『どうぶつのことば』絵本(羽鳥書店)など。