「人生は眠りで、愛は夢を見ること。もし誰かを愛したなら、人は生きたことになるのだ。」(作家　アルフレッド・シャルル・ド・ミュッセー)
人は夢を見るが、そこには人生の場面、愛する人、また自分自身が全く意識しない姿が新鮮に、また生き生きと現れる。それは今までの人生を構成してきた記憶や感情に基づいている。しかし、私達はすぐに見た夢を忘れてしまう。絵画は例えるなら夢。忘却によって霞むことなく鮮やかにあり続ける夢のようなものかもしれない。
街は様々な人々で溢れており、多様性と活力に満ちている。「夢を見る」ということは、未来への可能性を信じ、希望を持つことでもある。
「君がどんなに遠い夢を見ても、君自身が可能性を信じる限り、それは手の届くところにある」ヘルマン・ヘッセ

私はこの六本木の街という、人々が生き交差していく場所で、絵の人物、シーンを見つめることにより、意識の底に眠った感情を再確認し、愛する人を想起することが「In Your Dream」、鑑賞者の記憶の新たな一部となり、希望になるよう作品に思いを込めた。