
Lost Time, 2025, work in progress ©Fiona Tan
Information
9/26(金) 11:00〜18:00
9/27(土) 11:00〜18:00
9/28(日) 休廊
東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル 3F
03-6447-1820
Detail
フィオナ・タン
Lost Time
2025年9月12日(金)〜10月25日(土)
営業時間:11:00〜18:00/休廊日:日月祝休み
ワコウ・ワークス・オブ・アートは2025年9月12 日より、オランダのアーティスト、フィオナ・タンによる最新作《Lost Time》を世界初公開いたします。
《Lost Time》 は、天井から吊り下げた7枚のガラスによるインスタレーションです。それぞれのガラスパネルには、ローマ、アムステルダム、ロンドン、アラスカ、東京、モスクワ、アテネの各都市名とともに、各地でなされた改定によって暦から抹消された期間がサンドブラスト加工によって刻まれています。
古代ローマのユリウス・カエサルが導入して以来、ユリウス暦は西洋において広く用いられていました。しかし365.25日を1年とするこの暦と実際の地球の公転周期との間にはわずかな誤差があり、400年で約3日ずれていくというものでした。数世紀にわたる運用のうちにそのずれは次第に無視できない大きさとなり、年中行事や宗教的祭事に重大な支障をもたらすようになりました。
フィオナ ・タンの《Lost Time》は、この世界各地で生まれた欠落を視覚化し、色とりどりのガラスパネルのずれと重なりが生み出す揺らぎによって、歴史的空白に備わる奥行きについて想像するよう鑑賞者に働きかけます。
暦改革への人々の反応は、賃金や記念日、誕生日や喪の期間といった日々の区切りへの信頼が揺らぐとき、時間がたんなる数値ではなく心の単位にもなりうることを露わにしています。個の記憶と集合の歴史、見る行為と記録の関係について探究を続けてきたタンの最新作を、この機会にぜひご高覧ください。
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