RAN Focus
RAN Focus フランス
開催回ごとにさまざまな国や地域のアートに注目するプログラム「RAN Focus」。第3回目となる今回は、フランスのアートにフォーカスします。サンキャトル・パリ 前アーティスティック・ディレクター、ジョゼ=マニュエル・ゴンザルヴェスのキュレーションにより、インスタレーション、映像、パフォーマンスなどをご紹介します。国際的に活躍するベテランから新進気鋭まで参加作家の世代もさまざまで、作品もバラエティーに富んでいます。
[ 助成 ] 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、アンスティチュ・フランセパリ本部
[ RAN Focus キュレーション ] ジョゼ=マニュエル・ゴンザルヴェス(サンキャトル・パリ 前アーティスティック・ディレクター)
[ RAN Focus 共同制作 ] CENTQUATRE-PARIS(サンキャトル・パリ)
[ RAN Focus 協賛 ] 日本ロレアル株式会社
RAN Focus アーティスト紹介
シャルル・ペティヨン
1973年生まれのシャルル・ペティヨンは、写真作品や大型のサイト・スペシフィックなインスタレーションで知られる現代アーティストです。公共空間のための作品制作を頻繁に委託されるほか、ギャラリーや美術館でも定期的に展覧会を開催しています。[ プログラム ]
《和(WA)》
オリヴィエ・グロステット
1973年パリ生まれ。日常に詩性や夢をもたらし、社会や物理の法則を問い直す作品を手がけています。行政文書を用いたコラージュや「詩的オブジェクト」の制作をはじめ、段ボールによる巨大建築プロジェクトを展開。世界5大陸で350以上の建造物を地域住民と協働制作し、建築の象徴性や人と人とのつながり、世界との関係性、共生の在り方を探究しています。[ プログラム ]
《みんなでつくる巨大段ボール建築:儚い門を共に築こう》

ヨアン・ブルジョワ・アートカンパニー
ヨアン・ブルジョワは、異なる芸術的アプローチの境界線を打ち破ることに挑み続けています。彼の独自のメソッドは、唯一無二の現象を際立たせる物理的な「通路」として具現化され、それが彼を膨大なバリエーションの空間構想や、無限に広がる動きの変化へと突き動かしています。彼の作品世界は、生涯をかけて留まることなく続けられる創造プロセスの結実であり、彼はそれを「到達不能なサスペンション・ポイント」という言葉で表現しています。
数々の著名な振付家との共演を経て、ブルジョワは2010年に自身のカンパニーを設立しました。2016年から2022年にかけてはグルノーブル国立振付センター(CCN2)の芸術監督を務め、フランスに19ある国立振付センター(CCN)のトップにサーカス・アーティストとして初めてディレクターに就任。
徹底してマルチディシプリナリー(多角的なジャンルを融合させる)で、身体的かつ革新的な表現を追求するブルジョワは、世界各地でパフォーマンスやコラボレーション、ワークショップを手がけています。彼の作品は、周囲の環境が持つエネルギーや固有の特性を活かした、その土地ならではのサイト・スペシフィックな創作に基づいています。
[ プログラム ]
《オープニング》

《パサージュ》
© Domino Aurora
クレダ&プティピエール
1986年より共同制作を行っています。 私生活においても芸術活動においてもパートナーである彼らは、彫刻家、パフォーマー、振付家であり、人間の身体が絶えず変容し動き続ける唯一無二の作品群を生み出してきました。彼らのパフォーマンスはダンスと視覚芸術を融合させ、出演者が鮮烈な変身を遂げる夢幻的で詩的な世界を創り出します。
彫刻家であり舞台芸術家でもある2人は、展覧会、ギャラリー、美術館、公共空間、そして劇場といった領域の境界線を曖昧にしていきます。彼らは、自ら作品の内部に入り静かなパフォーマンスによって生命を吹き込む「アクティベティッド・スカラプチャー(可動する彫刻/起動された彫刻)」という概念の先駆者となりました。
[ プログラム ]
《水浴 (The Bathers )》
© C&P
レイラ・カ
ビヨンセ、セザール賞授賞式、ザホ・デ・サガザン、そしてチリ国立バレエ団などの振付を手がけています。アーバン・ダンスとコンテンポラリー・ダンスからの影響を取り入れながら、彼女はわずか数年で自身を象徴する独自のスタイルを確立しました。ストリート/アーバン・ダンスの世界に足を踏み入れた彼女は、本格的なダンス教育を受けることなくマギー・マランのオーディションに合格。マランの名作『May B』のダンサーとしてキャリアをスタートさせ、自ら振付を手がけるようになります。初期のソロおよびデュエットの3作品は世界的な成功を収め、20カ国以上で上演されました。初の群舞作品『Maldonne』はわずか数カ月で世界的な現象となり、パリ・オリンピア劇場でのチケット完売公演をはじめ、コロンビア、アメリカ、セルビアに至るまで、この作品は3年間にわたり世界ツアーを続けています。
[ プログラム ]
《ブラフ》
Duy-Laurent Tran 1
イシャム・ベラダ
1986年カサブランカ生まれ。フランスのパリとルーベを拠点に活動しています。科学的なアプローチを取り入れるイシャム・ベラダの作品は、直感と知識、そして科学と詩情を融合させています。2023年にはメヌール(Mennour)ギャラリーにて個展を開催。2024年にはドイツ・ジンデルフィンゲン市立ギャラリーにて個展『Aléas(アレア/偶発性)』が開催されました。2020年にマルセル・デュシャンにノミネートされました。[ プログラム ]
《予兆》
クレマン・コジトール
1983年コルマール生まれ。パリとベルリンを拠点に活動。フランス国立現代芸術スタジオ「ル・フレノワ(Le Fresnoy)」で学んだ後、クレマン・コジトールは現代美術と映画の交差点で自身の芸術的実践を展開させていきました。映画、映像作品、インスタレーション、写真を融合させながら、コジトールは人間と自らが生み出すイメージや表象との「共生のかたち」を問うています。儀式性、集団的記憶、聖なるものの具象化、そして異世界同士の浸透性(つながりやすさ)に対する特有の視点は、彼の作品における主軸となっています。コジトールの作品は、パレ・ド・トーキョー、マドレ美術館(ナポリ)、ポンピドゥー・センター(パリ)、ICA(ロンドン)、世界文化の家(ベルリン)、ローマ現代ア ート美術館、ニューヨーク近代美術館、ボストン美術館、ケベック国立美術館、SeMA バンカー(ソウル)、紅磚美術館(北京)、クンストハウス・バーゼルラントのほか、リヨン・ビエンナーレ、ベルリン・ビエンナーレ、横浜トリエンナーレといった国際展でも上映・展示されてきました。[ プログラム ]
《Les Indes Galantes》《Morgestraich》《Elegies》

© Kenza Wadimoff
ルー・ル・フォルバン
1997年、マルセイユ生まれ。パリ国立高等美術学校、デュッセルドルフ美術アカデミー、ル・フレノワ国立現代芸術スタジオ(フランス、トゥルコアン)で学びました。映像、絵画、テキスタイルを中心に制作し、歴史的な逸話から民間伝承まで、異なる想像世界を結びつけるコラージュのような手法で作品を構成しています。これまで、ラ・ヴィレット(パリ)、FRACイル=ド=フランス(パリ)、アンスティチュ・フランセ・マドリード、クリュニー中世美術館(パリ)、アルゴス・センター(ブリュッセル)、トランスパレット(フランス、ブールジュ)などの展覧会に参加し、アンジェおよびレンヌの大学などで作品を発表しています。[ プログラム ]
《混沌》
ユーヤン・ワン
中国生まれ、パリを拠点に活動する映像作家。イメージ制作の過程で生み出される素材を再利用し、それらがデジタル世界のなかでどのように変容していくかを探求しています。編集を通して素材を解体し、新たな文脈に置き直すことで、従来の知覚のあり方を揺さぶり、没入型の感覚体験へと変容させます。これまで、テート・モダン(ロンドン)、ポンピドゥー・センター(パリ)、パレ・ド・トーキョー(パリ)、UCCA(北京)のほか、数多くの国際映画祭やメディアアート・フェスティバルで作品を発表しています。[ プログラム ]
《海になろうとする千と一の試み》
瀬戸桃子
東京生まれ。ル・フレノワ国立現代芸術スタジオ(フランス、トゥルコアン)で学んだ後、フランス国立科学研究センター(CNRS)で映像ディレクターとして活動しています。生態学や環境問題などをテーマに、マクロレンズ、スローモーション、タイムラプスを多用した特異な作風で気候変動の先にある未来に警鐘を鳴らしています。2021年には、科学映像ディレクターに贈られる最高位の栄誉であるCNRSクリスタル賞を受賞しました。短編シリーズ「PLANET」を手がけ、そのうち《PLANET Σ》は2015年のベルリン国際映画祭でアウディ短編映画賞を受賞しました。初の長編映画《Dandelion's Odyssey》は、2022年にガン映画財団賞を受賞し、2025年のカンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)を受賞しました。[ プログラム ]
《プラネットA》
